ご挨拶

第25回肝細胞研究会
会長 富谷 智明
埼玉医科大学 健康推進センター/大学病院 消化器内科・肝臓内科

 第25回肝細胞研究会を7月12日(木)、13日(金)、東京都文京区の東京大学伊藤国際学術研究センターにおいて開催させて頂きます。

 今回はメインテーマを「肝臓を創る、肝臓を治す」とさせて頂きました。何を大層な、夢みたいなことを、と言われそうですが、結局のところ基礎、臨床の研究者がいつの日かは到達したい所ではないかと想像します。それに至る道筋を討論し、少しでも距離を縮めることにつながる研究会になれば良いなと思っています。

 特別講演は東京大学分子細胞生物学研究所発生・再生研究分野の宮島 篤先生にお願いしました。「肝臓の発生・再生:基礎と臨床の汽水域」のタイトルにてお話し頂く予定です。今までの膨大な研究成果だけでなく、先生の今日までの足跡、また長年代表世話人として率いて下さったお立場から、本会の意義についてもふれて頂けることと思います。シンポジウムは“肝臓構築のための基盤整備”と“肝不全治療への応用を目指したサイエンス−基礎と臨床から−”の二題と致しました。一見、前者が基礎系、後者が臨床系を対象としたテーマと思われるかも知れませんが、是非両方からご応募頂きたいのです。それこそが、本会の醍醐味です。通じるところがあれば、テーマとの距離の遠近は問いません。一般演題は例年通り、あらゆる肝の構成細胞・肝臓の研究を幅広く募集致します。多種多様な演題の応募と多方面からの議論を期待しています。その他、ランチョンセミナーは二題予定しており、我が国で転換期を迎えているウイルス肝炎、特に治療を中心にエキスパートからお話し頂く予定です。尚、懇親会は少し趣向を変えまして学内のイタリアンレストラン「カポ・ペリカーノ」で開催致します。

 今回は出来るだけ、単純明快に、発表、討論に重点を置いた会にしたいと思います。会場の伊藤謝恩ホールは充分な座席数が御座います。青壮老、多数のご参加、演題応募を心からお待ちしています。何卒、宜しくお願い申し上げます。